特急座席の加工屋が開発したドライバークッション



自動車シート設計者が抱える5つのジレンマ

毎日私たちが当たり前のように乗っている自動車。その自動車がどのように設計され、どこで製造されているかを考えること、ないですよね。


世界最先端技術を駆使した高品質の量産品を、最も安いコストで作ることが出来る自動車産業。皆さんが乗っている自動車シートも、間違いなく自動車メーカーだから実現できる、非常に高い費用対効果になっていると思います。


但し、費用対効果の高い運転座席の仕様が、長時間運転するのに最適な仕様になっているかといえば別問題。 そうなんです。高品質の車を低価格で皆さまにお届けするため、自動車シートの設計者は様々なジレンマを抱えているのです。


  1.  世界販売戦略のジレンマ
  2.  座席の場所で用途が異なるジレンマ
  3.  世界製造戦略のジレンマ
  4.  走行距離と車種グレードのジレンマ
  5.  高級感の演出と現実とのジレンマ

当店the LONG DRIVEはシート設計者のジレンマを出発点に、自動車の標準シートでは対応できない長距離・長時間運転車の課題解決を目指した商品です。


1.世界販売戦略のジレンマ


ご存知の通り、日本車は全世界で販売されています。ということは、平均身長157cmの小柄なタイ人女性から、身長180cm・体重100kg超えの巨漢アメリカ人男性まで、トヨタカローラを運転します。
一方、容易にご想像がつきます通り、体型や体格の違う個々人で、求められる運転席のサイズは大きく異なります。


では、カローラの運転座席はタイ仕様と米国仕様で異なっているのか?
コスト削減が強く求められる現在、異なる車種でもシャーシ(車体のフレーム)の共通化が主流です。そのような中、同一車種で国ごとにシート設計を変えることは、まずありえません。


そうなんです!自動車シート設計者が、国や性別等で運転座席の仕様を変えたいとどれだけ願っても、一つの仕様しか選択できないのが現実です。


では、どうやって仕様を決めるかというと、もちろん数と戦略の論理です。


つまり、導入する車種の優先市場を中心に、運転座席の仕様が決まります。


例えば日本市場専用で女性ドライバーを主要ターゲットとした軽自動車。この場合、シート設計者にはジレンマがなく、とても容易です。日本人女性30歳の平均体型を基本に、シートの設計を行なえばいいだけです。


一方、全世界向けに導入する、戦略車種ミニバンの場合。


この場合、米国市場60%・アジア市場30%・欧州市場10%という感じで、市場別重要度が按分され、仕様が決まります。全世界で発売されている普通車の場合、アメリカ人男性を中心に想定した仕様になるケースが多いようです。具体的には、178cm程度のアメリカ人男性が運転した時、深く腰掛けて右脚操作が自然に行えるシートの大きさや高さ、そして視界が確保しやすい目の高さ。


身長のプラスマイナス10cmは、シートの位置や高さを調整することで、何とか正しいポジショニングで出来るとのこと。しかし、その領域を超える身長差の運転手に対しては、ある程度の無理を強いることは避けられないようです。


身長150cm台の背の低い日本人女性が、車体の大きいミニバンを運転すると、背もたれに背中をつけることができず、辛そうな姿勢で運転しているのを時々見かけます。
それもそのはず。身長178cm男性の脚の長さを想定して座席の長さが決められているのですから、160cm未満の女性が深く腰掛けて運転できるわけがありません。


    <<爽快潔リビングからのワンポイントアドバイス>>
    ■身長155cm以下の方が、中型車以上を運転する場合
  • 標準座席で正しい姿勢を確保するのが難しいので、市販のカーシート等で目線の高さを上げ、視界がしっかり確保できるよう、調整してください
  • 疲れやすい姿勢での運転を強いられます。長距離・長時間運転する場合は、「正しい姿勢が取れていない」ことを充分認識し、体調や安全面に留意して運転を続けてください。
  • ■身長180cm以上の方が、軽や小型車を運転する場合
  • 窮屈な姿勢や高すぎる目線は、疲れやすいだけでなく、操縦性等の安全面でも支障を来たす可能性があります。体調や安全面に充分留意し、運転を行ってください。

  • 特急座席の加工屋が開発したドライバークッション




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